カボスの話 その2
竹田市カボス生産出荷組合の40年 カボスの話より
カボスの利用
カボスの特徴は酸味と香りで、果皮を吸い物、そうめん、刺身などの薬味にしたり、果汁を搾って焼き魚、唐揚げ、漬け物、鍋料理、焼酎に加えたりと、用途は多岐にわたります。
江戸時代までは、醸造食酢は高価だったので、カボスは料理の酸味として欠かせないものであり、また、豊富に含まれるビタミンCやクエン酸は健康にも重要な食品だったと思われます。
消費者の嗜好や緑色の新鮮さから、現在は緑色のカボスが主流ですが、寒い時期に黄色いカボスを楽しむのも季節感があって楽しいものです。
加工品として清涼飲料の「Cサワー」、「つぶらなカボス」、「かぼすの秘蜜」などは手軽なカボス飲料として非常に人気があります。その他にカボス石鹸・入浴剤などもあります。
都市圏では、よくスダチと比較され、小粒なスダチが使いやすいとして人気があるようですが、鍋料理などの料理店では「ぽん酢」として使うことが多いので果汁の多いカボスが好まれるようです。
このぽん酢は、醤油にカボス果汁と出汁などを加えて作り鍋料理などに利用しますが、その他に、湯飲みにカボス果汁を搾り砂糖や蜂蜜を加えてお湯を注いで温かい飲料とするものもあります。