カボスの話 その1
竹田市カボス生産出荷組合の40年 カボスの話より
竹田市(大分県)の食卓に欠かせない代表的な食材といえばカボスで、様々な料理の酸味や香り付けに用いられ、昔は家庭には必ずカボスの木が植えられ大切にされていました。今では、大分県といえばカボスをイメージする人も多くなっています。
栽培形態と旬・・・緑色のカボスと黄色のカボス
現在のカボスは、ハウス栽培と貯蔵の技術が発達したことと、臼杵市や杵築市など海岸沿いでも栽培されており、ハウス栽培では竹田市よりも早く出荷ができることから、1年中緑色のカボスを利用できるようになっています。
一般の家庭に植えられているカボスは、夏の終わり頃から初冬にかけてよく利用され、最初は緑色であったものが晩秋には黄色く着色したものを利用していました。本来カボスは気温が下がり始めると果実が熟して黄色くなり始め、露地で自然の状態で栽培していると晩秋から冬には黄色いカボスになります。流通しているカボスの多くは緑色ですが、これは、消費者の嗜好と緑色の新鮮さから緑色のカボスが好まれるようになったことによります。